新型コロナウイルス感染症禍に関しての2020年度学生会費免除

日本科学史学会会長 木本忠昭

 現下コロナ禍で、健康上経済上での困難な生活を余儀なくされておられる会員の方も多いと思います。特に生活基盤の確立されていない学生会員の皆さんの中には、科学史や技術史の研究を継続できるかどうかの瀬戸際に追い込まれている方もおられると思われる状況に鑑みて、今回緊急措置として、「学生会員の今年度分の会費を免除する」ことを、6月28日の全体委員会で決めました。会費は、本来前納制ですので、既に支払った方の分は、来年度分に回す措置をとります。

 まだ、会費を納入していない学生会員の方は、免除しますので納入は不要ですが、学生身分の証明が必要です。学生証等身分を証明できる書類のコピーを早急に本学会事務所までお送りください。送付がないと本措置の適用を受けられませんので厳守願います。

 この措置は、異例で、総会の議を経ているものでもありませんが、緊急性を有するということで皆さんのご了解をいただきたいと思います。必要とあらば、次回総会でご意見を伺いたいと考えます。(「制度化」されている学会もあります。)

 また、ポスドクや非常勤講師で生活を支えている方も同様な状況にあります。一般に科学史技術史関連の研究は経済的に恵まれていない場合が多いことも考慮すると、この人たちの問題も今後検討していきたいと思います。

2019年第14回日本科学史学会賞の決定について

今年度の日本科学史学会賞は学術奨励賞2名、論文賞4名となりました。例年年総会の懇親会で授賞式を行いますが、年総会の中止に伴い、学会賞授賞式の中止のやむなきに至りました。受賞者には賞状、副賞を郵送でお送りさせて頂きます。


▼学術奨励賞
・藤本大士「現代日本におけるアメリカ人医療宣教師の活動」(東京大学博士論文)
・坂井めぐみ:『「患者」の生成と変容―日本における脊髄損傷医療の歴史的研究』晃洋書房、2019年 両者とも主たる業績
▼論文賞
・伊藤憲二:「竹内時男と人工放射性食塩事件:19 40年代初めの科学スキャンダル」『科学史研究』288号(2019年1月号)、266-283頁
・Yoshiyuki Kikuchi, “Ikeda Kikunae and Reactions to Energetics in Japan.” Historia Scientiarum, Vol. 28, No. 1 (2018): 54-68.
・松野誠也「大正期の日本陸軍によるガスマスクの研究・開発について-第一次世界大戦間とその直後の時期を対象に-」『技術史』,第14/15号,2017・18年合併号,pp.1-21.2018年
・菊地原洋平:「琉球における異国船と博物学――ブロッサム号によるフィールドワーク(1827)」 『生物学史研究』 第98号、23-44頁、2019年

「安全保障技術研究推進制度を考えるフォーラム」のお知らせ(アンケート回答のお願い)

本文
 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、日本では緊急事態宣言下の日々が続いています。皆さまにおかれましては、様々な思いの中で生活と仕事と活動を継続されていることと存じます。
 科学史学会年会でシンポジウムを計画していた私たちのグループでは、研究活動をできる範囲で継続的に行っていくという考え方から、下記の日時で代わりにZoomによるビデオ会議を企画しています。どうぞふるってのご参加をお願いいたします。

日時:6月14日(日)13:00-15:30

話題提供:

兵藤友博(立命館大学)「「安全保障」研究と学術界 ―デュアルユース型研究開発モデルを考える―」
千葉庫三(東京工業大学)「安全保障と天文学について―学術会議2017年声明を受けた天文学分野の取り組み― 」
山崎正勝(東京工業大学)「科学史学会会員としてどう考えるか」

ディスカッサント:

河村豊(東京工業高等専門学校)、横井謙斗(東京大学大学院)、千葉紀和(毎日新聞)

フォーラム開催趣旨:

国連事務総長グテーレス氏がグローバル停戦を呼び掛けています。また、これを受けた世界平和アピール7人委員会の声明文「ウイルス禍とのグローバルな闘いを通じて平和を」は、「軍事力拡充の野心を放棄すれば、軍事費をウイルスとの闘いや気候危機の克服に振り向けることができる」と述べています。(http://worldpeace7.jp/?p=1255)
科学史家がウイルス禍の中で、専門家としてできることは限られていると思いますが、安全保障技術推進制度を議論することは、これらの呼びかけやアピールの精神にもつながるものと考えます。
本フォーラムでは、安全保障技術研究推進制度について議論します。この制度は、防衛装備庁による新しいファンディングとして2015年に開始されたもので、まだ短い歴史しかありません。したがって、本フォーラムは、それ自体を歴史的な研究の対象として見るというよりも、あるいはそれだけでなく、科学技術の歴史について研究・教育を行っている科学史学会の会員が、同時代に存在しているこういった問題に対してどのように対応していくべきか、科学史研究者の社会的責任とは何であるかを考えるという意図を持つものです。
日本学術会議は、「軍事的安全保障研究に関する声明」(2017年3月24日)において、学協会もまた「社会と共に真摯な議論」をしていくことを求めています。しかし、その後天文学会などの例を除いて大きな動きが起こったとは言えない状況です。本学会でも、これまで軍事研究をテーマに個別のシンポジウムなどを重ねて議論することはありましたが、それを超える活動には至っていません。
そこで、今回はフォーラムという形をとって、あらかじめアンケートで会員に意見を募り、議論を行うことを提案します。3名の講演者による話題提供の後、3名の指定討論者から質問とコメントを頂き、その後フロアに開いた討論を行います。様々な立場からの、様々な討論を歓迎します。また、何らかの形でのアウトプットの形成につなげることを目的としたいと考えます。

フォーラム参加手順:
参加を希望される方は、mhayashi*cc.kogakuin.ac.jp(*を@に変えて下さい)まで、氏名、所属(あれば)をメールでご連絡ください。あらかじめ資料とアクセス先のURLをお送りします。科学史学会の会員でない方の参加も歓迎します。参加費はありません。

アンケート回答のお願い
日本科学史学会会員の方には、下記のアンケートフォームでのアンケートをお願いしています。参加されない方も含め、アンケートへの回答をよろしくお願いいたします。
「日本科学史学会会員 防衛装備庁 安全保障技術推進制度アンケート」のサイト
https://forms.gle/gzNcEQ5dVkibR5a57

河村豊(東京工業高等専門学校)、林真理(工学院大学)、山崎正勝(東京工業大学名誉教授)

2021年科学史技術史国際会議のお知らせ

<プラハ国際会議のシンポ申込み締切>第26回科学史技術史国際会議(2021プラハ)の、シンポジウム申込み締切が間近です。詳細は、(https://www.ichst2021.org/call-for-submission-of-symposia-proposals/).を見てください。 シンポジウム申し込みは2段階あります。 (1)シンポジウム組織者2名のうち1人が、5月31日までに、シンポジウムのスピーカー4人の名前とアドレスを添えて申込む。数日以内には大会シンポ組織者から返事が来ますので、スピーカーに自分のabstractを出すように案内します。 (2)個々のスピーカーは6月15日までにabstractを提出する。ーーーこの期限は2週間延期されています。

木本会長より会員の皆様へ(2020年4月20日)

会員の皆様

 新型コロナウイルス感染の拡大は日々私たちの生活を脅かしていますが、ご無事でお過ごしでしょうか。お見舞い申し上げます。

 5月の大会を開催できなく誠に残念です。中止の処置にはご不満の方もおられるかも知れませんが、新型コロナウイルスの怖さは過小評価するわけにはいきません。どうぞ、ご用心、ご自愛いただきご無事でのご活躍をお祈りしております。また、会員の中には、最前線で感染の恐怖と闘いながら患者のために治療や防護活動に当っておられる方もいらっしゃるかとも思います。その献身的で体力の限界に迫る激務の活動に心から敬意を表するとともに、どうぞ御身お大切にされますようお願い申し上げます。

続きを読む

5月10日 科学史と教育の研究会 臨時の研究会のお知らせ

● 5月10日(日) 臨時の研究会を行います。

       8:50~12:30

    コロナウイルス感染拡大でリアルのさまざまな研究会等が止まっているので、あえて臨時研究会を行います。こういうときだからこそ、臨時の研究会が必要だと考えます。

 ・資料は, 3日前の木曜日までに,添付送信してください。
 ・事前に申し込まれた資料にしたがって,発表と検討をしていきます。
  ・発表される方は,「何を」,「どこを」検討してほしいのかを明確にして下さい。時間の制約があるので焦点をしぼってください。

※  参加費 0円
※ 資料を募集します。資料のない方の参加も歓迎です。
※ ZOOMのやり方や使い方等については佐藤正助さんがやさしく教えてくれます。
※ 興味のある方は,佐藤正助さんmakke@extra.ocn.ne.jpに連絡して下さい。

●4月12日(日)の発表の報告

  • 柳沢克央 「プロジェクターで黒板アート(模倣と創造について体感する)」「書道論」
  • 鈴木久    「王認学会という言葉の歴史」「高橋金三郎 その後の資料の報告」
  • 佐藤正助  「相対・絶対とは何か」
  • 多久和俊明「5月6日ごろの毎日の東京・日本・世界のコロナウイルス感染症者数を予想し、その結果はどうすれば回避しうるか」(片対数グラフで見る世界)
  • 橋本五郎 「憲法学者美濃部達吉の思想」

参加者 10名ほど

第8回IHST電力技術史研究会の開催予定

さて件名の件、4月18日(土)を予定していましたが、新型コロナウィルスの感染リスクが依然高い状況ですので延期といたします。今後の感染リスクの状況を踏まえて、別途日程(5月以降)を設定の上改めてご連絡申し上げますので、引き続き宜しくお願い申し上げます。特に下記の4.お願い事項は大歓迎です。

第8回IHST電力技術史研究会の開催予定

1.日時:2020年5月以降
2.場所:科学史技術史研究所或いは中野教育センター
3.テーマ(予定)
〇研究実績を踏まえた話題提供
     奧山先生
〇進捗状況等報告(時代順)
   戦前日本の電力関連技術とその推進者・技術者(恒川様)
   戦前の交直選択と周波数統一問題(中村)
   植民地期朝鮮における電力事業の展開と技術発展の特質(木本先生)
   社会ニーズを考慮した電力技術の変遷と将来(仮題)(荒川様) 
〇通史編集方針、新たな執筆テーマの決定等
4.お願い事項
通史作成に向けて執筆頂きたくご連絡お願い致します。
   -執筆テーマ等