2024年度(第37期)「科学史学校」のご案内

2024年度(第37期)「科学史学校」も引き続きZoom のオンライン開催となります。事前申込(無料)で、会員以外のどなたでも参加可能です。Google フォームから参加申込みをしていただくと、前々日にメールでZoom のミーティングID とパスコードが送られてきます。開催時間は午後2時~4時です。

◆2024年10月の科学史学校の参加申し込みリンクは以下となります。10月24日(木)正午12時までにお申し込みください。

https://forms.gle/6ngFXheA7dooozS66

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2024年10月26日(土)午後2-4時
月澤美代子 会員
「『ツベルクリン騒動―明治日本の医と情報―』とその後」
1890年8月、ロベルト・コッホは結核の新しい治療薬発見の示唆をした。11月、人体にも有効という論文が発表されると、ベルリンに世界中から結核患者が押し寄せた。世にいうツベルクリン騒動である。ベルリンから遠く離れた極東の島国、生まれたばかりの帝国日本は、この新薬の情報を、いつ、どのような手段で受け取り、どのように受け止めて対処したのか。当時、まだドイツ語論文に直接アクセスしにくかった日本の開業医、さらには一般民衆への情報の伝達・普及・切り分けに焦点をあてて分析した本書の内容のアウトラインと、その後の展開を紹介したい。

2024年12月21日(土)午後2-4時
河西棟馬 会員(東京工業大学)
「後進国日本の研究開発—戦前日本の電気通信工学を題材に」
近代日本を対象とした技術史研究においては、これまで学習・導入・運用に注目した制度的研究が先行し、工学者・技術者たちの研究開発ないし知識生産に焦点が当たることは少なかったように思われる。本講演では、拙論『戦前日本の電気通信工学, 1891-1937』(京都大学, 2023)に基づき、後進国日本において研究開発という活動がもった歴史的意味について考察する。

2025年2月22日(土)午後2-4時
柴田和宏 会員(岐阜大学)
「初期近代西欧の養生法と化学」
健康維持をめざす養生法は、古くから西洋医学の一部分として重要視されていた。16、17世紀の西欧では、古代の学問の復興や印刷物の広まり、錬金術/化学の普及などを背景に、養生法に関する大量の書物が出版される。今回の科学史学校では、これまでの研究や報告者の研究に依拠しつつ、初期近代西欧の養生法の内容を、とくに錬金術/化学との結びつきに注目しながら探っていきたい。

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ー開催済ー

2024年4月27日(土)午後2-4時
槙野佳奈子 会員(宇都宮大学)
「19世紀フランスにおける写真技術の発明とその公表」
1839年、フランスで世界初の写真技術が公式発表された。本講演では写真技術の発明に至るまでの社会的背景を探った上で、この新技術がいかに公表されたのか、そこにどのような意味が付与されたのかを検証する。そして新技術としての「写真」が、当時活躍していた科学普及活動家ルイ・フィギエの著述の中でいかに取り上げられていたのか、拙著『科学普及活動家ルイ・フィギエ――万人のための科学、夢想としての科学』(水声社、2023年)をもとに紹介したい。

2024年6月22日(土)午後2-4時
山中千尋 会員(名古屋工業大学)
「学術研究のしくみから見る近代日本――櫻井錠二の事績を中心に」
開国とともに西洋の学術文化に接した日本は、どのように自国の学術研究のしくみを構築してきたのでしょうか。本講演では、近刊拙著の内容に基づき、学術研究のプロモーターであった化学者・櫻井錠二の足跡を軸に、帝国大学、帝国学士院、学術研究会議、日本学術振興会といった学術組織の形成に目を向け、日本の学術研究体制の来し方を概観します。また、研究関心の背景や今後の展望に言及し、研究環境のあり方について考察します。著書リンク:https://www.kazamashobo.co.jp/products/detail.php?product_id=2488

2024年8月24日(土)午後2-4時
平岡隆二 会員(京都大学)
「イエズス会の日本語宇宙論教科書『スヘラの抜書』の発見と意義」
近年、日本語で書かれた最古の西洋科学書とみられる『スヘラの抜書』(ペドロ・モレホン編、17世紀頭頃)の写本がドイツで発見された。同書はキリシタン時代にイエズス会が編纂した宇宙論教科書の日本語版で、西洋科学の日本初伝来にまつわる重要史料である。この講演では、1)キリシタン布教と科学知識、2)内容と構成、3)翻訳と改訂、4)後代の利用、などを中心に、同書の歴史的位置づけと意義について考えてみたい。

Historia Scientiarum誌の年2回発行への変更について

Historia Scientiarum誌の年2回発行への変更について

欧文誌編集委員会

 Historia Scientiarum誌(欧文誌)は、近年、投稿数が減少傾向にあり、特集号を積極的に企画して頂き年3回の発行を維持してきました。欧文誌委員会では、このような投稿状況や、欧文誌発行に伴う学会の経費負担を鑑み、欧文誌の年3回発行を年2回発行に変更する提案を昨年度の日本科学史学会総会にて提案し可決されました。それに伴い、2022年度より年2回の刊行となっております。発行回数減に伴い、B会員の会費の再検討の声もあるかと思います。とはいえ、欧文誌の発行は科研費の出版助成によって10年以上支えられてきましたが、2016年以降、科研費の出版助成対象が紙媒体から電子媒体のオープンアクセス化に限られた結果、その助成の継続的な獲得は困難になってきております。これらの事情に鑑み、年2回発行に変更後も、日本科学史学会全体で欧文誌発行を支えていただいているという観点から、申し訳ありませんが、B会員の会費は据え置きで進めさせていただきたいと考えています。ご理解のほど、なにとぞよろしくお願いいたします。

若手研究者助成金応募申請(学生会員)のご案内

                    日本科学史学会 若手研究者助成委員会
                               2024年1月26日

 2020~2022年度の「コロナ禍と科学史学会若手振興財源強化のための寄付」(会長名で『科学史通信』No. 443, 449に掲載)の呼びかけに対して、会員から多額の寄付金を受けました。寄付をしてくださった会員の皆様にはあらためてお礼申し上げます。
 この度、本寄付金により「若手研究者助成金」を設立し、学生会員の研究活動の助成金として活用させていただくこととなりました。つきましては、学生会員の皆様には以下の要領にしたがい、ふるって若手研究者助成金にご申請くださいますようお願いいたします。なお、一人当たりの支給額は、原則、寄付金総額を助成対象者数で均等配分する予定です(支給額は1000円単位を基本とします)。また、助成対象者は学会ウェブサイトおよび科学史通信にてご氏名を掲載いたします。

1.申請資格:本学会の学生会員であり、2023年度までの会費を納入済みであること。
2.申請期間:2024年1月26日(金)~2月26日(月)
3.申請書:申請フォーム(申請フォームをクリックしてダウンロード)       
4.申請先:学会ホームページに案内のあるGoogleフォーム(以下のURL)※【注意】      

        https://forms.gle/3rGDafZ8wTyRBBYH8

※【注意】このGoogleフォームはファイルをアップロードする項目があるため、当該GoogleフォームにアクセスするためにGoogleへのログインを求められます。Googleアカウントをお持ちでない方は下記のメールアドレスに申請書を添えて送信してください。よろしくお願いいたします。

 若手研究者助成金応募申請のためのメールアドレス:wakatejoseisinsei@gmail.com

なお、若手研究者助成金応募申請(学生会員)に関する問い合わせについても上記メールアドレスにて受け付けます。

軍事技術史研究会のメンバーシップ型のオンライン研究会への移行について

 これまでオープンなオンライン研究会として軍事技術史研究会を合計11回開催してきましたが、その運営をめぐっていくつかの課題が生じたため、従来の形態の研究会は閉会し、今後はメンバーシップ型のオンライン研究会に移行することを決めました。研究会の概要は下記の通りとし、参加をご希望の方はご連絡を頂けますようお願いいたします。

・研究会の目的
 軍事技術史研究会は、戦争や軍事に対する批判的立場から、軍事技術史・軍事技術論の論点を議論することを目的とします。
・研究会の形態
 軍事技術史研究会は、オープンなオンライン研究会としては閉会し、緩やかなメンバーシップ型のオンライン研究会として再開します。つまり、本研究会は、取り扱うテーマもふまえながら、世話人・参加者による推薦及び確認によって参加者を構成する私的な研究会としたいと思います。参加をご希望の方は、名前、所属、専門分野、関心事項などを記載してご連絡頂けますようお願いします。
・参加にあたっての注意事項
 研究会では、公表前の生成過程の研究内容も議論され、資料もオンラインで提供することから、無断で資料や議論内容を第三者に提供しないようにご注意ください。
・世話人
 木本忠昭、奥山修平、河村豊、岡田大士、山崎文徳
・お問い合わせ先
 山崎文徳(立命館大学)yama2012(後ろに @fc.ritsumei.ac.jp をつけてください)

2024年2月1日第6回和文誌編集委員会開催予定

2023年12月7日に第5回和文誌編集委員会を開催しました。

『科学史研究』308号(2024年1月号)は校了し、1月28日に予定通り刊行します。

次の編集委員会は2024年2月1日を予定しています。急なお知らせで申し訳ありません。会員のみなさまからの積極的な投稿をお待ちしています。

2024年2月3日(土) 第125回 東海支部例会のご案内

日時 :2024 年2月3日(土) 13:00 ~ 17:00

場所 :労働会館

発表者・内容

  1. 古橋直樹氏「山田信也の社会医学をめぐる幾つかの謎」
    ※今回は、どなたでも、発表したいことがあれば資料を持参して発表するというスタイルをとりたいと思います。古橋氏にはメインの発表ということでご了解をいただいております。
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2023年10月7日(土) 第124回 東海支部例会報告

日時 :2023年10月7日(土) 13:30~17:00

場所 :労働会館 本館

発表者・内容

◎「東海の科学史  15号」合評会(2)

  1) 高山   進氏「気候危機打開、地域からの筋道を考える~森を開く巨大エネ開発にどう向き合うか~」
  2) 保坂秀正氏「「円周率π」と「数π」―数学教育での扱いをめぐって」
  3) 溝口   元氏「「奇跡の魚」クニマスの再発見をめぐる科学史・科学論」
  4) 奥田謙造氏「現代 AI 理論とアイザック・ニュートン思想」
  5) 財部香枝氏「広島市江波山気象館所蔵『気象要略書』について」

参加者12

連絡先 :名古屋市天白区植田西2丁目220  菊谷秀臣  TEL:090-7306-2518

2024年2月24日(土)午後2-4時「科学史学校」のご案内

2023年度(第36期) 「科学史学校」も引き続きZoomのオンライン開催で、事前申込(無料)、会員以外のどなたでもご参加可能です。Googleフォームから参加申し込みをしていただくと、前々日にメールでZoomのミーティングIDとパスコードが送られてきます。

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◆2024年2月の科学史学校の参加申し込みリンクは以下となります。2月22日(木)正午12時までにお申し込みください。

https://forms.gle/RBtKE6ZCNL2TLdQd8

2024年2月24日(土)午後2-4時
中尾 暁 会員 (東京大学大学院)
「メンデル遺伝学はいかにして誕生したか」
20世紀初頭に確立されたメンデル遺伝学は、遺伝の問題を発生の問題
題から切り離して捉えるなど、さまざまな点で新しい遺伝観の上に成り立っていた。遺伝に関する新しい見方はどのようにして形成されたのだろうか。本報告では、“メンデルの再発見”の解釈に関する論争を中心に、これまでの諸研究を紹介する。その上で、化学と生物学のあいだに概念や理論のアナロジーが成り立つという発想が重要な役割を果たしていたという、報告者の考えについても説明する。

2023年12月7日第5回和文誌編集委員会開催予定

2023年10月22日に第4回和文誌編集委員会を開催しました。

『科学史研究』308号(2024年1月号)の初校の校正作業中です。

次の編集委員会は2023年12月7日(木)を予定しています。急なお知らせで申し訳ありません。会員のみなさまからの積極的な投稿をお待ちしています。

「板倉科学史・科学教育研究会」の12月~2月案内等

多久和俊明会員より「板倉科学史・科学教育研究会」の案内をいただきましたので、以下に掲載いたします。メールアドレスにある「アット」は@に直してください。

● 科学史と科学教育の研究会

自由闊達な情報交換・話し合い・研究のオープンな研究組織をめざして

                                             多久和俊明

●12月~2月の研究会・コロキウム・談話室・講演会

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