日本科学史学会からのお知らせ

注目

●会員向け『科学史研究』『科学史通信』等刊行物の郵送につきまして

先日、科学史通信460号・科学史研究2025年1月号(No.312)を会員向けに発送いたしました。お手元に届いていない場合は、お知らせください。

今回発送の封筒には、2025年度年会費の払い込み取扱票が入っております。本学会は前納制をとっておりますので、会費納入をお願いいたします。

●2025年度総会・第72回年会のお知らせ

2025年5月24・25日立命館大学大阪いばらきキャンパスにて開催予定

2024年度「科学史学校」も、引き続きオンラインにて開催します。

2024年度(第37期)科学史学校のご案内

『科学史事典』(丸善出版)を発売中です。

丸善出版へのリンク

2024年度春科学史・若手研究懇談会のお知らせ

猪鼻真裕会員より、科学史の若手研究者で、研究活動の活性化や交流のため、研究懇談会を開催するとの連絡をいただきましたので、ご紹介いたします。

1. 開催日  2025年3月23日(日)
2. 目的   ① 研究の進捗を発表し、フィードバックを得るという経験を積む
      ② 若手研究者同士で研究情報の交換を行い、親睦を深める
3. 場所   一橋大学 東キャンパス
4. 参加方法 以下のGoogle Formからご回答ください
       https://forms.gle/HuuUuL16tuZszUhq9
5. 発表申込締切 2025 年3 月3 日(月)
※ 教室のキャパシティやプログラムの関係で、一定の定員に達し次第、締切前でも申し込みを終了する可能性があります。宜しくご承知おきください。

概要PDFをダウンロードする

(会長声明)日本学術会議は真の独立性と自律性の確保を― 改革について訴える ―

日本科学史学会会長 木本忠昭
2025年2月4 日


 昨年12月20日、政府設置の「日本学術会議の在り方に関する有識者懇談会」は「世界最高のナショナルアカデミーを目指して」なる最終報告書(以下「報告書」)を出し、日本学術会議は、そのわずか2日後に臨時総会を開催、「報告書」の改革案に対して政府の財政支援があることを根拠にする肯定的意見と共に、独立性は不可欠で監事と評価委員の大臣任命は認められないという反対意見が出された。しかし、光石学術会議会長は、「報告書」改革案議論には「一定の意義がある。日本学術会議のこれまでの主張・・・点は反映されていない点もある」が、「今後法制化過程でさらなる検討の余地がある」とする会長談話を発表(22日、総会開催日)し、現在日本学術会議執行部は政府と法人化の協議を試みているとみられる。


 日本科学史学会は、科学の歴史を研究し、また今後の科学の在り方や科学政策、科学と社会との関係にも強い関心をもつ多くの会員を有するところから、日本学術会議の歴史や、その在り方、そして現在の改革動向にも強い関心を持つものである。事実、日本学術会議は後述するように、戦後日本の科学の復興と発展に大きな影響を及ぼし、重大な役割を果たしてきた。その在り方次第によっては、今後も日本の科学の発展の仕方に大きな影響をもつと考えられる。


 日本学術会議(以下「学術会議))は、1984年までの会員直接選挙制から、翌1985年(第13期)からの学協会基盤の推薦選考制、2005年(第20期)からのコ・オプテーション(現会員による新会員の推薦と選考方式)と、2度の大きな改革を経て現在に至っているが、そのいずれの改革を通じても、共通して維持されてきたのが、政府からの独立性であった。2005年改革でも、法的には会員は首相任命となっているが、これは形式的なものであり、学術会議側が選出した会員候補を、学術会議の独立性を損なわないよう首相がそのまま任命することが、立法時に担当大臣からも繰り返し説明されている。

 この独立性によって、日本学術会議は自律性をもち、学問の自由をまもり、敗戦後の困難な社会状況の中からの平和的再建、共同研究施設の設置や、原子力平和利用の指針、大学改革関連の多くの提言、科学の軍事利用拒否、独自の科学者国際交流などで大きな役割を果たすことができた。だが、2020年に当時の菅政権が6 人の会員候補に対して任命拒否を行い、これは重大事として国内外の研究者コミュニティから批判を浴びた。1000余りの学協会からの批判や任命要請の声明、法政大学・東京大学・一橋大学などの学長や大学関係機関・関係者の声明が発せられた。日本弁護士連合会と全国の殆どの弁護士会も声明を発した(芦名他『学問と政治』p9)。法学者からの反応も強かったのは、アカデミーの独立性は日本国憲法第23 条が規定する「学問の自由」の最上位の段階を示すとの理解が一般的であるからである。
 今回の「報告書」改革案は、表面的には独立性や自律性の重要性やコ・オプテーションの維持などを謳い、一見したところ、任命拒否で受けた各界からの批判や、学術会議の主張を考慮しているようにみえる。だが、詳細を確認するとそうとは言い切れない。むしろこの改革案が実施されれば、学術会議は大きく変質し、その結果は「報告書」の言う「世界最高のナショナルアカデミー」などからはほど遠い、時の政治に追随する行政的組織に成り下がるという懸念を強く持たざるを得ないのである。
 学術会議が戦後一貫して維持してきた独立性と自律性を捨てかねない重大な問題を提示されて僅か2日の期間で十分な検討が学術会議総体でなされたものか懸念せざるをえない。


 「報告書」改革案の大きな問題点は次のような点にある。まず、活動的には「ボトムアップ」の活動を排し、中期目標を定めさせ、その運営の評価と監査を行う委員を学術会議の外部から政府が任命する(監事は首相任命、評価委員会は大臣任命。いずれも法定。)という仕組みである。これを「報告書」改革案は、国が財政支援を行う以上合理性があるとするが、このような仕組みは、明らかに学術会議の活動の独立性を脅かすものであり、多くの地方国立大学を貧困状態に追い込んだ大学独立法人化政策を彷彿とさせるものがある。大学の自治・大学の自由の強化を標榜した大学独立法人化は、中期計画を立てさせる仕組みでより政府の意に沿いやすく、政府の大学格差政策と相俟って今日地方大学は無残な貧困状態にあり、総体として日本の大学水準は落ち込んだ。
 同様に、今回の学術会議改革案でも立案させられる中期的な活動方針が、予算請求の根拠及び評価・監査の基準となり、「運営助言委員会及び評価委員会の意見を聴くことが担保される」仕組みによって、学術会議の活動は政府のコントロール下に置かれ、その自律性は損なわれるという危惧は払拭することはできない。そのような学術会議の活動からは、短期的な政治的経済的政策の制約から免れ、長期的人類史的視点に立った客観的な分析という科学者独自の特性を発揮することはできまい。


 改革案のもう一つの大きな問題点は、会員選出方法の大幅な変更である。改革案によれば、会員選考方針は、外部意見を聴くことが法定で担保されるとある。というのも、会長任命ではあるが会員以外の委員を含む選考助言委員会を設ける仕組みだからである。この外部意見は相当強力な(作用機序)しかけ・からくりとなろう。つまりは、外部意見を強く反映する選考方針によって現行の学術中心の選考基準は「特別な選考方法でvery best の観点からオープンかつ慎重に幅広く」(第15 回日本学術会議の在り方に関する有識者懇談会配布資料10、令和6年12 月18 日)という政府の意を汲んだ、特定課題を志向する「ミッション型の選考」を行うという。
 2026年に立ち上がる法人化された日本学術会議には、誰が選ぶ主体となるのかは最終報告書には明示されていないが、新規増員の会員だけでなく全領域の全体の会員をこの方針で選び、このプロセスを経ない会員は、残存任期は残れるものの、「爾後の会員選考に係るコ・オプテーションには参加しない」(「報告書」p. 19)とする。つまり、新生の法人化設立時における何らかのスクリーニングを経ない会員には次期会員選考に関わらせないという方針がはっきりと表明されている。このような選考が実施されれば、法人化自体が一部の会員を実質上任命拒否に等しい状態に追い込むために利用されかねない。こうして、政府は2020年までは憲法や学術会議関連法を無視して新期会員の任命を個別的に干渉しようとしていたのが、今や個々の会員を個別に任命拒否をするのではなく会員全体を選び直し、学術会議を総体的に変質させようというのが今回の改革案の究極の狙いであることが明らかとなろう。さらに、現行のコ・オプテーション制度には散々文句を言いながら、外部意見を入れた選考方針でスクリーニングされたあとの新期二期目以降の会員選考をコ・オプテーションで行うことには問題はないと理由もなく言う。ここには会員をスクリーニングするという意図が露骨に示されている。
 こうして、リセットされた学術会議は、その表面的な主張とは裏腹に、これまで学術会議が大事にしてきた独立性と自律性を大きく損なって、例えば「総合科学技術・イノベーション会議」の下請的機関に成り下がるのではないかという懸念を強く持たざるを得ない。これでは、とても世界最高のナショナルアカデミーにはなりえないであろう。


 人類史的視野からの科学の発展、社会福祉・環境・人間尊重の立場からの科学と社会との相互関係の構築に寄与しうるナショナルアカデミーを創るには、「報告書」改革案のような見せかけではなく、真の独立性と自律性をもつ科学者組織が求められることを直視するよう、強く訴えるものである。
 過去には、政治からの独立や自律性の不十分さから、いわゆる「原子力ムラ」や原子力「安全神話」、そして新型コロナウイルス対策でも、科学者の関与形態など科学者の倫理問題が問われる歴史を経験したことも忘れるわけにはいかない。科学が短期的視野の政治に負ければ、感染者の増加の一因にもなり、国民被害は増大しかねない。今後、大地震の到来や激化する気候変動等のなかで科学と政治の問題はますます密接に、かつ深刻になることが考えられる。科学組織が独立性を保ちながら適切な助言機能を持つか、政治の婢になる形で奉仕するかは、大きな分かれ道である。政治的に左右され続ければ、科学研究に不可欠な自由で多様な、批判的な意見を排除しかねず、それは中長期的に見れば社会的に有意義な助言ができないばかりか、科学自身の発展をも制約することになろう。科学は日本の人びとはもとより全人類のためにあることを今こそ銘記しなければならない。過去の失敗の歴史を繰り返さないためにも、時の政治に左右されず自律的な活動を展開し、日本社会と世界に寄与しうる学術会議であることを強く望むものである。


(注:本声明は日本科学史学会全体委員会の意を受けたものである)

科学史研究・科学史通信を発送いたしました

先日、科学史通信460号・科学史研究2025年1月号(No.312)を会員向けに発送いたしました。お手元に届いていない場合は、お知らせください。

今回発送の封筒には、2025年度年会費の払い込み取扱票が入っております。本学会は前納制をとっておりますので、会費納入をお願いいたします。

板倉科学史・科学教育研究会の2/3月案内等

多久和俊明会員より、研究会の連絡がありましたので、掲載いたします。以下ではメールアドレスの@はアットと書かれています。

● 科学史と科学教育の研究会

自由闊達な情報交換・話し合い・研究のオープンな研究組織をめざして

                                             多久和俊明

●2月~3月の研究会・コロキウム・談話室

※  ここに記した会は,すべて参加費0円です。

3月2日(日)  8:50~12:00ごろまで 

 ・資料は, 3日前の木曜日までに,添付送信してください。
 ・事前に申し込まれた資料にしたがって,発表と検討をしていきます。
  ・発表される方は,「何を」,「どこを」検討して欲しいのかを明確にして下さい。
※ 資料を募集します。資料のない方の参加も歓迎です。
※ 興味のある方は,佐藤正助さんsatomasasukeアットgmail.comに連絡して下さい。

○2月2日(日)の研究会の発表の報告(敬称略)          

・兼子美奈子:「『所有権法の理論』川島武宜箸についての感想」           
・多久和俊明:「丙午迷信がSNSで拡散する前に考える科学教育・科学思想の根本問題 この60年間の啓蒙・教育はどうだったか」

  今月は2人の発表でしたが,今回も深い根底ではどこかがつながっていたり,関係していることが共有されたり,有意義な話し合いができました。所有の概念,基本的人権,女性の人権へと深くつながっていることがわかったように思います。互いの研究からもたくさんのことが学べ,率直に意見が交換できたように思います。科学的に考え,研究し,何でも話し合うことからはじめたいです。そして何よりも科学的認識が本当に身につく授業の普及が必須でしょう。

  参加いただいたみなさまに心より感謝申し上げます。参加者5名

●  さらに情報交換や研究をさらに自由に促進するために,科学史と科学教育の研究会の

オンライン「談話会」を開いています。次回は,

2月25日(火)夜7時~9時  (※第4週火曜日)   参加希望の方は多久和にメール

下さい。 mxrhp118アットyahoo.co.jp

                                       

● 科学史と科学教育の研究会の オンライン「コロキウム」

2月15日(土)13:00~ 17:00 
仮説社とZOOM併用でやっています。時間的な制約や進行等はゆるやかですので,じっくり検討したい,話し合いたい場合はとくにおすすめです。気楽に参加下さい。参加希望の方は多久和にメール下さい。 mxrhp118アットyahoo.co.jp

ポスドク研究員募集のお知らせ

公益財団法人医療科学研究所からポスドク研究員募集の知らせがありましたので、掲載いたします。社会医学や医療を対象とした人文科学・社会科学分野を担う研究者が対象です。応募書類の締め切りは1月27日(月)となっております。

詳細は下記をご覧ください。

医研ウェブサイト:
https://www.iken.org/assist/requirements.html

JREC-IN:
https://jrecin.jst.go.jp/seek/SeekJorDetail?id=D124112088

国立科学博物館(上野)主催「科学史講座」(日本科学史学会 共催)のご案内

開催場所は国立科学博物館(上野)日本館2階講堂となります。
オンラインでの配信はありません。
事前申込の必要はないので、直接会場にお越しください。

国立科学博物館ホームページ
https://www.kahaku.go.jp/learning/event/history_of_science/

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2025年1月25日(土) 13:30–15:00
中部大学教授 小林博行
「『夜国』——科学知識と想像力」
江戸時代の世界地図には奇妙な名前の国が載っています。その由来は?

2025年3月8日(土) 13:30–15:00
東京大学名誉教授 橋本毅彦
「図像から読み解く科学史」
科学者は自然をどのように観察し、視覚的に表現してきたか。

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科学史と科学教育の研究会 12月~2月の案内

多久和俊明会員より科学史と科学教育の研究会についての連絡をいただきましたので、掲載いたします。(以下ではメールアドレスにある@は「アット」に代えてあります。)

● 科学史と科学教育の研究会

自由闊達な情報交換・話し合い・研究のオープンな研究組織をめざして

                                             多久和俊明

●12月~2025年2月の研究会・コロキウム・談話室

※  ここに記した会は,すべて参加費0円です。

2月2日(日)  8:50~12:00ごろまで 

(1月はお休みです。)

 ・資料は, 3日前の木曜日までに,添付送信してください。

 ・事前に申し込まれた資料にしたがって,発表と検討をしていきます。

  ・発表される方は,「何を」,「どこを」検討して欲しいのかを明確にして下さい。

※ 資料を募集します。資料のない方の参加も歓迎です。

※ 興味のある方は,佐藤正助さんsatomasasukeアットgmail.comに連絡して下さい。

○12月1日(日)の研究会の発表の報告(敬称略)          

・佐藤正助 :「福島県を中心にした再生可能エネルギーの現状「電力の私有と共有について」 」                     

・多久和俊明:「トランプが勝つのはなぜか アメリカの根底の問題」

  今月は2人の発表でしたが,今回も深い根底ではどこかがつながっていたり,関係していることが共有されたり,有意義な話し合いができました。互いの研究からもたくさんのことが学べ,率直に意見が交換できたように思います。科学教育で科学的認識はできるているのかという意見がありましたが,日本の学校教育全体ではきわめてか細いものです。だからこのように科学的に考え,科学的に研究し,何でも話し合うことからはじめたいです。そして科学的認識が本当に身につく授業の普及が必須でしょう。

  参加いただいたみなさまに心より感謝申し上げます。参加者10名

●  さらに情報交換や研究をさらに自由に促進するために,科学史と科学教育の研究会の

オンライン「談話会」を開いています。次回は,

12月24日(火)夜7時~9時  (※第4週火曜日)  

1 月 28日(火)夜7時~9時 (※第4週火曜日)   参加希望の方は多久和にメール

下さい。 mxrhp118アットyahoo.co.jp

                                       

● 科学史と科学教育の研究会の オンライン「コロキウム」

1月18日(土)13:00~ 17:00 

(なお,12月21日(土)は科学史学校を重なったので中止とします。)

(仮説社とZOOM併用でやっています。)時間的な制約や進行等はゆるやかですので,じっくり検討したい,話し合いたい場合はとくにおすすめです。気楽に参加下さい。参加希望の方は多久和にメール下さい。 mxrhp118アットyahoo.co.jp

IUHPST/DHST オンラインワークショップのご案内

国際科学史技術史・科学基礎論連合/科学史技術史部門(IUHPST/DHST)から、下記の通りオンラインワークショップのご案内がありました。一連のワークショップは無料で参加可能です。詳細はPDF及びリンクをご覧下さい。
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In 2025, the DHST will offer a series of free online workshops to foster the worldwide integration and inclusion of early career scholars. Organized by Barbara Hof (DHST Commission on Science, Technology and Diplomacy) and Climério da Silva Neto (Inter-Union Commission on the History and Philosophy of Physics), the workshops will address topics that often fall short in university programs but are of general interest and importance. Participants are encouraged to engage in critical reflection on academic practices and the profession itself, based on input by an internationally diverse cohort of scholars.

Some sessions are designed to generate advanced knowledge of work environments in academia, some provide a behind-the-scenes look at the publication process, while others delve into specialized methods. Each session will be held on a Thursday in the first half of 2025 and will last for 1.5 hours.

The full program is attached, and you can find more information here: https://dhstweb.org/archives/1251

2024年12月7日(土) 第128回 東海支部例会のご案内

日 時: 2024 年12 月7日(土) 13:30~17:00

場 所: 労働会館 2F(下図参照)

発表者 :
1.松野 修氏:元 鹿児島大学生涯学習研究センター教授,愛知県立芸術大学名誉教授,仮説実験授業研究会会員。専攻;科学史・科学教育。
  タイトル:「科学教育者としてのロバート・ボイル——R.ボイル著『空気ばね論 続編 第1部』(1669 年刊)に記述された空気ポンプと実験の再現をとおして——」
概要:ロバート・ボイル(Robert Boyle,1627-1691)は1660 年『空気ばね論 初編』
を発表する。これは彼の自然学研究者としてのデビュー作であるが,該著作は同時に初心者を対象とした自然学教育書としての意味を持っていた。これを証明する手がかりとして,翌1661 年に発表された『自然学論集』の内容分析,および1669 年に発表された『空気ばね論 続編』中の,ある実験をとりあげる。この実験は松野の共同研究者,吉川辰司が復元した空気ポンプを使って行われた。

2.山中千尋氏:名古屋工業大学大学院工学研究科 准教授
  タイトル:「帝国学士院へのまなざし ー日本の学術研究体制の原型をさぐるー」
概要:本発表では近代日本のアカデミーである帝国学士院を取り上げ、とくに学術研究費補助と雑誌刊行に注目することで、その財団機能と研究機関としての再評価を試みます。帝国学士院は国内の学術研究体制の原型が詰まっており、興味深い点が多々あります。内容は拙著『日本学術振興会の設立に関する研究』風間書房、2023 年(第1章第2節)や近年の年会発表をもとに掘り下げたものです。東海の皆様との交流を楽しみにしております。

目安として各報告60 分、討論30 分、残りの時間で『東海の科学史』第16号発行(2026 年1月31日締め切り)等の打ち合わせを行います。

地図:

労働会館 所在地  本館 名古屋市熱田区沢下町 9-3 (TEL: 052-883-6974)

(説明)地図にあるように、金山駅から線路沿いに来ていただければ分かりやすい所です。しかし、線路が2つに分かれていますから、気をつけてください。金山駅の東出口(名鉄。JR)からだと間違いないでしょう。JR東海道線と名鉄本線が平行に走っています。くれぐれも、中央線と間違われないように気を付けて下さい。行く手に陸橋があります。その下を越えるとセブンイレブンがあり左に曲がると、すぐ労働会館の本館があります。1階に掲示板があります。歩いて10分ぐらいです。

連絡先:名古屋市天白区植田西2丁目220  菊谷秀臣   TEL:090-7306-2518