2024年4月27日(土)午後2-4時「科学史学校」のご案内

2024年度(第37期) 「科学史学校」も引き続きZoomのオンライン開催で、事前申込(無料)、会員以外のどなたでもご参加可能です。Googleフォームから参加申し込みをしていただくと、前々日にメールでZoomのミーティングIDとパスコードが送られてきます。

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◆2024年4月の科学史学校の参加申し込みリンクは以下となります。4月25日(木)正午12時までにお申し込みください。

https://forms.gle/EHbpn4N6eyhkxiv49


2024年4月27日(土)午後2-4時
槙野 佳奈子 会員(宇都宮大学)
「19世紀フランスにおける写真技術の発明とその公表」
1839年、フランスで世界初の写真技術が公式発表された。本講演では写真技術の発明に至るまでの社会的背景を探った上で、この新技術がいかに公表されたのか、そこにどのような意味が付与されたのかを検証する。そして新技術としての「写真」が、当時活躍していた科学普及活動家ルイ・フィギエの著述の中でいかに取り上げられていたのか、拙著『科学普及活動家ルイ・フィギエ――万人のための科学、夢想としての科学』(水声社、2023年)をもとに紹介したい。

2024年度(第37期)「科学史学校」のご案内

2024年度(第37期)「科学史学校」も引き続きZoom のオンライン開催となります。事前申込(無料)で、会員以外のどなたでも参加可能です。Google フォームから参加申込みをしていただくと、前々日にメールでZoom のミーティングID とパスコードが送られてきます。開催時間は午後2時~4時です。

◆2024年4月の科学史学校の参加申し込みリンクは以下となります。4月25日(木)正午12時までにお申し込みください。

https://forms.gle/EHbpn4N6eyhkxiv49

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2024年4月27日(土)午後2-4時
槙野佳奈子 会員(宇都宮大学)
「19世紀フランスにおける写真技術の発明とその公表」
1839年、フランスで世界初の写真技術が公式発表された。本講演では写真技術の発明に至るまでの社会的背景を探った上で、この新技術がいかに公表されたのか、そこにどのような意味が付与されたのかを検証する。そして新技術としての「写真」が、当時活躍していた科学普及活動家ルイ・フィギエの著述の中でいかに取り上げられていたのか、拙著『科学普及活動家ルイ・フィギエ――万人のための科学、夢想としての科学』(水声社、2023年)をもとに紹介したい。

2024年6月22日(土)午後2-4時
山中千尋 会員(名古屋工業大学)
「学術研究のしくみから見る近代日本――櫻井錠二の事績を中心に」
開国とともに西洋の学術文化に接した日本は、どのように自国の学術研究のしくみを構築してきたのでしょうか。本講演では、近刊拙著の内容に基づき、学術研究のプロモーターであった化学者・櫻井錠二の足跡を軸に、帝国大学、帝国学士院、学術研究会議、日本学術振興会といった学術組織の形成に目を向け、日本の学術研究体制の来し方を概観します。また、研究関心の背景や今後の展望に言及し、研究環境のあり方について考察します。著書リンク:https://www.kazamashobo.co.jp/products/detail.php?product_id=2488

2024年8月24日(土)午後2-4時
平岡隆二 会員(京都大学)
「イエズス会の日本語宇宙論教科書『スヘラの抜書』の発見と意義」
近年、日本語で書かれた最古の西洋科学書とみられる『スヘラの抜書』(ペドロ・モレホン編、17世紀頭頃)の写本がドイツで発見された。同書はキリシタン時代にイエズス会が編纂した宇宙論教科書の日本語版で、西洋科学の日本初伝来にまつわる重要史料である。この講演では、1)キリシタン布教と科学知識、2)内容と構成、3)翻訳と改訂、4)後代の利用、などを中心に、同書の歴史的位置づけと意義について考えてみたい。

2024年10月26日(土)午後2-4時
月澤美代子 会員
「『ツベルクリン騒動―明治日本の医と情報―』とその後」
1890年8月、ロベルト・コッホは結核の新しい治療薬発見の示唆をした。11月、人体にも有効という論文が発表されると、ベルリンに世界中から結核患者が押し寄せた。世にいうツベルクリン騒動である。ベルリンから遠く離れた極東の島国、生まれたばかりの帝国日本は、この新薬の情報を、いつ、どのような手段で受け取り、どのように受け止めて対処したのか。当時、まだドイツ語論文に直接アクセスしにくかった日本の開業医、さらには一般民衆への情報の伝達・普及・切り分けに焦点をあてて分析した本書の内容のアウトラインと、その後の展開を紹介したい。

2024年12月21日(土)午後2-4時
河西棟馬 会員(東京工業大学)
「後進国日本の研究開発—戦前日本の電気通信工学を題材に」
近代日本を対象とした技術史研究においては、これまで学習・導入・運用に注目した制度的研究が先行し、工学者・技術者たちの研究開発ないし知識生産に焦点が当たることは少なかったように思われる。本講演では、拙論『戦前日本の電気通信工学, 1891-1937』(京都大学, 2023)に基づき、後進国日本において研究開発という活動がもった歴史的意味について考察する。

2025年2月22日(土)午後2-4時
柴田和宏 会員(岐阜大学)
「初期近代西欧の養生法と化学」
健康維持をめざす養生法は、古くから西洋医学の一部分として重要視されていた。16、17世紀の西欧では、古代の学問の復興や印刷物の広まり、錬金術/化学の普及などを背景に、養生法に関する大量の書物が出版される。今回の科学史学校では、これまでの研究や報告者の研究に依拠しつつ、初期近代西欧の養生法の内容を、とくに錬金術/化学との結びつきに注目しながら探っていきたい。

2024年2月24日(土)午後2-4時「科学史学校」のご案内

2023年度(第36期) 「科学史学校」も引き続きZoomのオンライン開催で、事前申込(無料)、会員以外のどなたでもご参加可能です。Googleフォームから参加申し込みをしていただくと、前々日にメールでZoomのミーティングIDとパスコードが送られてきます。

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◆2024年2月の科学史学校の参加申し込みリンクは以下となります。2月22日(木)正午12時までにお申し込みください。

https://forms.gle/RBtKE6ZCNL2TLdQd8

2024年2月24日(土)午後2-4時
中尾 暁 会員 (東京大学大学院)
「メンデル遺伝学はいかにして誕生したか」
20世紀初頭に確立されたメンデル遺伝学は、遺伝の問題を発生の問題
題から切り離して捉えるなど、さまざまな点で新しい遺伝観の上に成り立っていた。遺伝に関する新しい見方はどのようにして形成されたのだろうか。本報告では、“メンデルの再発見”の解釈に関する論争を中心に、これまでの諸研究を紹介する。その上で、化学と生物学のあいだに概念や理論のアナロジーが成り立つという発想が重要な役割を果たしていたという、報告者の考えについても説明する。

2023年12月16日(土)午後2-4時「科学史学校」のご案内

2023年度(第36期) 「科学史学校」も引き続きZoomのオンライン開催で、事前申込(無料)で、会員以外のどなたでもご参加可能です。以下のGoogleフォームから参加申し込みをしていただくと、前々日にメールでZoomのミーティングIDとパスコードが送られてきます。

◆参加ご希望の方は、12月14日(木) 正午12:00までに下記にご記入の上、送信してください。https://forms.gle/wYgwuqbNix9LaXD58

2023年12月16日(土)午後2-4時
稲葉 肇 会員 (明治大学)
「統計力学の形成」
われわれは、目に見えるマクロな物質が、実は非常に多数のミクロな原子からなる集団であることを教えられる。このことを物理学の見地から保証するのが統計力学である。19世紀後半に生まれたこの理論は、まさに「統計」という手法を用いた点にその新しさと難しさがあった。本講演では、拙著『統計力学の形成』(名古屋大学出版会、2021年)をもとに、統計力学の形成にかかわったマクスウェル、ボルツマン、ギブスらの足跡を追う。著書リンク:https://www.unp.or.jp/ISBN/ISBN978-4-8158-1036-8.html

国立科学博物館(上野)「科学史講座」のご案内

2023 年 11 月 25 日(土) 13:30–15:00
斎藤憲「日本科学史学会編『科学史事典』について」

    エジプトから原子力・遺伝工学まで。

    科学の歴史を見わたす一冊を、編者と読み解きます。

2024 年 1 月 27 日(土) 13:30–15:00
株本訓久「日本のガリレオ・岩橋善兵衛の望遠鏡」

2024 年 3 月 9 日(土) 13:30–15:00
古川安「津田梅子という生き方——科学史とジェンダーの視点から——」

会場:国立科学博物館 上野本館 日本館2階講堂

定員:100名

主催:国立科学博物館

共催:日本科学史学会

参加費:無料。ただし入館料(一般・大学生630円、高校生以下・65歳以上無料)が必要です。

申込:申し込みは不要です。定員に達した場合は、ご参加をお断りいたします。

各回の詳細につきましては、国立科学博物館ホームページ・イベントカレンダー( https://www.kahaku.go.jp/event/index.php)から開催日をクリックしてご確認ください(通常、開催1か月前までに更新されます)。

なお、近日中に特設サイトを国立科学博物館ホームページ上にて設置予定です。

2023年10月28日(土)午後2-4時「科学史学校」のご案内

2023年度(第36期) 「科学史学校」も引き続きZoomのオンライン開催で、事前申込(無料)で、会員以外のどなたでもご参加可能です。以下のGoogleフォームから参加申し込みをしていただくと、前々日にメールでZoomのミーティングIDとパスコードが送られてきます。

◆参加ご希望の方は、10月26日(木) 正午12:00までに下記にご記入の上、送信してください。https://forms.gle/V5oYoXo5RM4PAyhPA

2023年10月28日(土)午後2-4時
田中 一郎 会員 (金沢大学 名誉教授)
「ヴィヴィアーニ『ガリレオの生涯』を読む」
ヴィンチェンツォ・ヴィヴィアーニによって書かれたガリレオの伝記については、振子の等時性の発見へと導くことになったピサ大聖堂での出来事とピサの斜塔実験が繰り返し語られてきたが、その全文が翻訳されることも、そこに何が書かれているかに関心がもたれることもなかった。ウィッグ史観はあれほど批判されながらも、科学史の世界に生き続けているのであろうか。ヴィヴィアーニの記述を手がかりとして、あの時代に何が進行していたのかを再構成してみる。

2023年8月26日(土) 午後2-4時「科学史学校」のご案内

 2023年度(第36期) 「科学史学校」も引き続きZoomのオンライン開催で、事前申込(無料)で、会員以外のどなたでもご参加可能です。以下のGoogleフォームから参加申し込みをしていただくと、前々日にメールでZoomのミーティングIDとパスコードが送られてきます。

◆参加ご希望の方は、8月24日(木) 正午12:00までに下記にご記入の上、送信してください。https://forms.gle/jsMFBPy7FvtGRHV37

2023年8月26日(土)午後2-4時
矢口 直英 会員 (東京大学大学院)
「中世のイスラーム教徒の医療倫理書」
 クトゥブッディーン・シーラーズィー(1311年没)には『医学と医者が必要であることの証明』という医療倫理の著作がある。これは彼によるイブン・スィーナー(1037年没)『医学典範』への注釈にある、関連する記述を再編集したものであり、ギリシア医学およびイスラームに基づいた医学の擁護など、興味深い点がある。本発表では中世のイスラーム教徒による医療倫理書の一事例としてこの著作を紹介する。

2023年6月24日(土)午後2-4時「科学史学校」のご案内

2023年度(第36期) 「科学史学校」も引き続きZoomのオンライン開催で、事前申込(無料)で、会員以外のどなたでもご参加可能です。以下のGoogleフォームから参加申し込みをしていただくと、前々日にメールでZoomのミーティングIDとパスコードが送られてきます。

◆2023年6月の科学史学校の参加申し込みリンクは以下となります。6月22日(木)午前10時までにお申し込みください。

https://forms.gle/Ty4frPs3Ugm3HEhN7

2023年6月24日(土)午後2-4時

講 師:東 慎一郎 会員(東海大学)

テーマ:「ヨーロッパ学問論史の展望——ルネサンスから初期近代にかけての場合」

 演者はこれまで、数学の本質や意義をめぐる数学論、あるいは学問知の性質をめぐる学問論に注目しながら、ルネサンスから初期近代にかけてのヨーロッパ科学史を研究してきたが、幸運にもその成果(Penser les mathématiques au XVIe siècle, 2018;『ルネサンスの数学思想』、2020年)により、アカデミー・フランセーズのマルセル閣下賞と日本科学史学会学術賞をいただいた。今回の講演では一連の研究の分野的背景や残された問題について紹介したい。

2023年4月22日(土)午後2-4時「科学史学校」のご案内

2023年度(第36期) 「科学史学校」も引き続きZoomのオンライン開催で、事前申込(無料)で、会員以外のどなたでもご参加可能です。以下のGoogleフォームから参加申し込みをしていただくと、前々日にメールでZoomのミーティングIDとパスコードが送られてきます。

◆2023年4月の科学史学校の参加申し込みリンクは以下となります。4月20日(木)午前10時までにお申し込みください。

https://forms.gle/7fbe3456hrw5WKuH7

2023年4月22日(土) 午後2-4時

講 師:多久和 理実 会員(東京工業大学)

テーマ:「ニュートンの光と色についての研究における「実験による証明」」
 アイザック・ニュートンの光学研究において実験はどのような役割を果たしていたのだろうか。ニュートンの実験を、科学革命期の自然観の変革の代表例であるガリレイらの「自然学的数学」およびロンドン王立協会の実験哲学と比較し、それらとは方向性が逆の取り組みであったことを指摘する。

2023年2月25日(土)午後2-4時「科学史学校」のご案内

2022年度(第35期) 「科学史学校」も引き続きZoomのオンライン開催で、事前申込(無料)で、会員以外のどなたでもご参加可能です。以下のGoogleフォームから参加申し込みをしていただくと、前々日にメールでZoomのミーティングIDとパスコードが送られてきます。

◆2月の科学史学校の参加申し込みは以下となります。2月23日(木)午前10時までに送信してください。

https://forms.gle/MpCph7krW7MrtmkXA

2023年2月25日(土) 午後2-4時
 
中澤 聡 会員 (東邦大学)
「「健全なる河川」と側方分水をめぐる近世オランダ治水」
現代日本の治水政策は、洪水を封じ込める従来型の治水と、氾濫を許容する治水の間で揺れ動いている。実は一見これとアナロジカルな論点をめぐる議論が近世オランダで行われており、それには当時の著名な科学者も関わっていた。今回の発表では、様々な委員会や治水団体による果てしのない論争を、「健全なる河川」という理念と「側方分水」、すなわち洪水流を一時的に本来の河道からそらす方策との対立に注目して分析する。