「研究倫理に関する宣言」について

『科学史通信』No.400に,第8回全体委員会において採択された「研究倫理に関する宣言」が掲載されました.

研究倫理に関する宣言

 日本科学史学会は創立以来、日本を代表する科学史および技術史研究の専門学会として学術的貢献と社会的責務を果たしてきた。日本科学史学会全体委員会は,2011年に創立70周年を迎えるにあたり、科学史および技術史研究の一層の発展に寄与するために,次のことを宣言し,すみやかに研究倫理に関する綱領の制定に取り組む.

一、本学会は、学会員の公正な研究・教育活動を保障し,人権を尊重する環境の整備に努める。
一、本学会は、学会員の研究および学会活動を尊重すると共に、それらが正当に評価され適切に批判されるような組織運営に取り組む。
一、本学会は、科学史研究の文化的意義と学会活動の社会的責務を自覚し、行動する。

                        2010年9月26日
                 日本科学史学会全体委員会

11月27日科学史学校「害虫の誕生-科学史と環境史の間」

第23期第8回11月27日(土)14:00~
「害虫の誕生:科学史と環境史の間」
講師:瀬戸口明久(大阪市立大学)
概要:この講演では昨年上梓した『害虫の誕生』(ちくま新書)をもとに、近代日本の昆虫学と社会について話す。調査の過程や研究の背景についても言及し、科学史と環境史のあいだに広がっている新しい領域を見通す。

10月23日科学史学校「インド数学」

10月23日(土)14:00より開催
楠葉隆徳(大阪経済大学)
概要:インドの学術語のサンスクリットで書かれた文献の特徴を概説し、数学書はどのようなトピックをどのように書いているかを説明します。四則演算、二次方程式、組合せ、魔法陣などを話題とします。

「科学史通信」(No.399号)の訂正について

2010年9月30日発行の「科学史通信」(No.399)につきまして, p.1に記載された第7回全体委員会報告の和文誌委員会報告の以下の箇所を訂正いたします.

誤「年会で行われたシンポジウムの投稿について、編集委員会による査読とし、小特集とする予定である」

正「2010年度年会シンポジウムの一つを小特集とし、その原稿については通常の投稿に準じた査読を行う予定である」

学会賞募集に関する訂正とお詫び

訂正とお詫び
 『科学史通信』2010年No.398の記事の一部に,掲示内容のミスがありました.
お詫びとともに訂正内容,対応策(締め切り延期)について説明させていただいます.
1.訂正箇所
 「第5回日本科学史学会学術奨励賞公募のご案内」の全文が,学術賞公募の案内と同一のものとなってしまった.
2.対応
  (1)訂正した内容,お詫び文を全会員に送付.
  (2)ホームページでの訂正記事およびお詫びの掲示.
  (3)学術奨励賞公募の期間を1ヶ月延期し,
10月30日(消印有効)とする.   
                  日本科学史学会総務委員会

第8回全体委員会を開催しました

会員の皆様
 2010年9月26日(日)午後2時から5時まで,明治大学駿河台校舎において,日本科学史学会第8回全体委員会を開催しました.参加者は18名,委任状4通.議長(小島委員),書記(水沢委員).
主な議題は以下の通り.
 1.前回の議事録の確認
 2.各常置委員会報告
 3.各特別委員会報告
 4.倫理綱領検討WG報告
 5.その他
 
 次回,第9回全体委員会は2011年3月13日(日)の予定です.

 なお,全体委員会開始前に,学会賞選考委員会,および七〇周年記念事業準備委員会が開催されました.

 全体委員会報告については,「科学史通信」誌上に順次掲載致します.

『科学史研究』2010年夏第49巻(No. 255) の目次

『科学史研究』2010年秋第49巻(No. 255) の目次

論文
池上俊三「日本における写真レンズ技術の進歩―軍需主導による発展と光学設計における独創性の萌芽(1925年~1945年)―」 129
安孫子誠也「石原純の前期量子論史における位置づけ―ボーズ統計,ド・ブロイ位相波,アインシュタイン量子条件に類する先駆的研究」 143
夏目賢一「ファラデーの隣接粒子の問題点とイギリス経験論における可感ではない距離の議論」 152
森脇靖子「外山亀太郎と明治期の蚕糸業における蚕の「種類改良」」 163

科学史入門
水沢光「旧陸軍の航空研究戦略」 174

学会消息 179
第4回 日本科学史学会賞 179
第57回 日本科学史学会 年会・総会・報告 181