2023年6月24日(土)午後2-4時「科学史学校」のご案内

2023年度(第36期) 「科学史学校」も引き続きZoomのオンライン開催で、事前申込(無料)で、会員以外のどなたでもご参加可能です。以下のGoogleフォームから参加申し込みをしていただくと、前々日にメールでZoomのミーティングIDとパスコードが送られてきます。

◆2023年6月の科学史学校の参加申し込みリンクは以下となります。6月22日(木)午前10時までにお申し込みください。

https://forms.gle/Ty4frPs3Ugm3HEhN7

2023年6月24日(土)午後2-4時

講 師:東 慎一郎 会員(東海大学)

テーマ:「ヨーロッパ学問論史の展望——ルネサンスから初期近代にかけての場合」

 演者はこれまで、数学の本質や意義をめぐる数学論、あるいは学問知の性質をめぐる学問論に注目しながら、ルネサンスから初期近代にかけてのヨーロッパ科学史を研究してきたが、幸運にもその成果(Penser les mathématiques au XVIe siècle, 2018;『ルネサンスの数学思想』、2020年)により、アカデミー・フランセーズのマルセル閣下賞と日本科学史学会学術賞をいただいた。今回の講演では一連の研究の分野的背景や残された問題について紹介したい。

2023年4月22日(土)午後2-4時「科学史学校」のご案内

2023年度(第36期) 「科学史学校」も引き続きZoomのオンライン開催で、事前申込(無料)で、会員以外のどなたでもご参加可能です。以下のGoogleフォームから参加申し込みをしていただくと、前々日にメールでZoomのミーティングIDとパスコードが送られてきます。

◆2023年4月の科学史学校の参加申し込みリンクは以下となります。4月20日(木)午前10時までにお申し込みください。

https://forms.gle/7fbe3456hrw5WKuH7

2023年4月22日(土) 午後2-4時

講 師:多久和 理実 会員(東京工業大学)

テーマ:「ニュートンの光と色についての研究における「実験による証明」」
 アイザック・ニュートンの光学研究において実験はどのような役割を果たしていたのだろうか。ニュートンの実験を、科学革命期の自然観の変革の代表例であるガリレイらの「自然学的数学」およびロンドン王立協会の実験哲学と比較し、それらとは方向性が逆の取り組みであったことを指摘する。

2023年2月25日(土)午後2-4時「科学史学校」のご案内

2022年度(第35期) 「科学史学校」も引き続きZoomのオンライン開催で、事前申込(無料)で、会員以外のどなたでもご参加可能です。以下のGoogleフォームから参加申し込みをしていただくと、前々日にメールでZoomのミーティングIDとパスコードが送られてきます。

◆2月の科学史学校の参加申し込みは以下となります。2月23日(木)午前10時までに送信してください。

https://forms.gle/MpCph7krW7MrtmkXA

2023年2月25日(土) 午後2-4時
 
中澤 聡 会員 (東邦大学)
「「健全なる河川」と側方分水をめぐる近世オランダ治水」
現代日本の治水政策は、洪水を封じ込める従来型の治水と、氾濫を許容する治水の間で揺れ動いている。実は一見これとアナロジカルな論点をめぐる議論が近世オランダで行われており、それには当時の著名な科学者も関わっていた。今回の発表では、様々な委員会や治水団体による果てしのない論争を、「健全なる河川」という理念と「側方分水」、すなわち洪水流を一時的に本来の河道からそらす方策との対立に注目して分析する。

2022年6月25日(土)午後2-4時「科学史学校」のご案内

2022年度(第35期) 「科学史学校」も、引き続きZoomのオンライン開催となります。前々日までの事前申込(無料)で、会員以外のどなたでもご参加いただけます。以下のGoogleフォームから参加申し込みをしていただくと、メールでZoomのミーティングIDとパスコードが送られてきます。

⭐︎6月の科学史学校の参加申し込みはこちら。6月23日(木)10:00までに送信してください。https://forms.gle/6LbuQrmxT3esDH7x9

2022年6月25日(土)午後2-4時

法貴 遊 会員 (京都大学) 

「中世アラビア医学における眼病治療の実態とその理論的一貫性―カイロ・ゲニザ文書の観点から」 

アラビア医学に関する先行研究は、ギリシア語文献の翻訳過程、またはアラビア語文献独自の理論的展開を主な対象とした。だが、医学文献の主な記述対象は普遍的な学知であり、個別事例は記述から排除される傾向があったため、実践面の研究は進展していない。ここで、11~13世紀のカイロ・ゲニザ文書が例外的に個別事例を記録している点で注目されている。本報告では、カイロ・ゲニザの眼科学文書を分析して、中世カイロの眼科医がどのような論理に則って治療を実践したのかを論じる。 

2022年度(第35期) 科学史学校 講演一覧

2022年度(第35期) 「科学史学校」も、引き続きZoomのオンライン開催となります。前々日までの事前申込(無料)で、会員以外のどなたでもご参加いただけます。以下のGoogleフォームから参加申し込みをしていただくと、メールでZoomのミーティングIDとパスコードが送られてきます。

⭐︎4月の科学史学校の参加申し込みはこちら。4月21日(木)10:00までに送信してください。
https://forms.gle/G7oeQftc5k6VRVN89

2022年4月23日(土)   午後2-4時 

藤本 大士 会員(日本学術振興会特別研究員PD/京都大学大学院)

「近現代日本におけるアメリカ人医療宣教師の活動」

1859年のヘボン来日以降、アメリカのプロテスタント・ミッションは多くの医療宣教師を日本に送った。例えば、現在も存在する聖路加国際病院はアメリカ人医療宣教師によってつくられた。本報告では、拙著『医学とキリスト教—日本におけるアメリカ・プロテスタントの医療宣教』(法政大学出版局、2021年)をもとに、アメリカ人医療宣教師が近現代日本において、どのようにして医学とキリスト教を広めようとしたかを概観する。
著書リンク:https://www.h-up.com/books/isbn978-4-588-32606-6.html

2022年6月25日(土)午後2-4時

法貴 遊 会員 (京都大学) 

「中世アラビア医学における眼病治療の実態とその理論的一貫性―カイロ・ゲニザ文書の観点から」 

アラビア医学に関する先行研究は、ギリシア語文献の翻訳過程、またはアラビア語文献独自の理論的展開を主な対象とした。だが、医学文献の主な記述対象は普遍的な学知であり、個別事例は記述から排除される傾向があったため、実践面の研究は進展していない。ここで、11~13世紀のカイロ・ゲニザ文書が例外的に個別事例を記録している点で注目されている。本報告では、カイロ・ゲニザの眼科学文書を分析して、中世カイロの眼科医がどのような論理に則って治療を実践したのかを論じる。 

2022年8月27日(土)午後2-4時

相馬 尚之 会員 (東京大学大学院) 

「性の越境者たち―世紀転換期ドイツにおける性転換・両性具有の幻影」 

20世紀初め、ドイツでは女性の権利や同性愛、異性装等を巡り既存の性規範が動揺していた。同時期にホルモン学者オイゲン・シュタイナッハは性転換の動物実験を行い、また生物学者エルンスト・ヘッケルは原始生物の雌雄同体から生物の本源的な両性具有を主張したことで、「自然科学的」に男女二元論に挑戦した。本講演では、世紀転換期ドイツにおける性言説から、ホルモン学・進化論・モダニズム文化の魔的な学際的邂逅を検討したい。 

2022年10月22日(土) 午後2-4時

菊池 好行 会員 (愛知県立大学) 

「日本の科学、外国語学習と国際交流」  

日本の科学が蘭学の一部として始まったことから明らかなように、日本科学史と外国語学習の歴史を切り離すことはできない。明治初期にお雇い外国人による講義、海外留学、外国語による論文執筆の必要性により重要度が一気に増大した科学者の外国語学習は、世紀転換期に日本が科学の国際会議に参入することによって新しい局面を迎えることとなる。本報告では日本の科学者と外国語学習との関係について20世紀初頭を中心に概説する。

2022年12月3日(土) 午後2-4時

山崎 正勝 会員 (東京工業大学 名誉教授) 

「原子爆弾の登場と戦争放棄・廃棄論」 

1954年のビキニ事件を受けた「ラッセル・アインシュタイン宣言」は、核兵器の廃絶とともに戦争の廃絶と放棄を主張した。1945年に原子爆弾の被害を見た仁科芳雄は、同宣言と同じ内容を翌年の『改造』の記事で述べたことが知られている。しかし、東久邇稔彦、石橋湛山、石原莞爾、幣原喜重郎も同様の発言を行い、憲法公布の日に吉田内閣が発行した、『新憲法の解説』にも、同様の趣旨が記されていたことを示したい。 

2023年2月25日(土) 午後2-4時

中澤 聡 会員 (東邦大学) 

「「健全なる河川」と側方分水をめぐる近世オランダ治水」 

現代日本の治水政策は、洪水を封じ込める従来型の治水と、氾濫を許容する治水の間で揺れ動いている。実は一見これとアナロジカルな論点をめぐる議論が近世オランダで行われており、それには当時の著名な科学者も関わっていた。今回の発表では、様々な委員会や治水団体による果てしのない論争を、「健全なる河川」という理念と「側方分水」、すなわち洪水流を一時的に本来の河道からそらす方策との対立に注目して分析する。

2022年4月23日(土)午後2-4時「科学史学校」のご案内

2022年度(第35期) 「科学史学校」も、引き続きZoomのオンライン開催となります。前々日までの事前申込(無料)で、会員以外のどなたでもご参加いただけます。以下のGoogleフォームから参加申し込みをしていただくと、メールでZoomのミーティングIDとパスコードが送られてきます。

⭐︎4月の科学史学校の参加申し込みはこちら。4月21日(木)10:00までに送信してください。
https://forms.gle/G7oeQftc5k6VRVN89

2022年4月23日(土)   午後2-4時 

藤本 大士 会員(日本学術振興会特別研究員PD/京都大学大学院)

「近現代日本におけるアメリカ人医療宣教師の活動」

1859年のヘボン来日以降、アメリカのプロテスタント・ミッションは多くの医療宣教師を日本に送った。例えば、現在も存在する聖路加国際病院はアメリカ人医療宣教師によってつくられた。本報告では、拙著『医学とキリスト教—日本におけるアメリカ・プロテスタントの医療宣教』(法政大学出版局、2021年)をもとに、アメリカ人医療宣教師が近現代日本において、どのようにして医学とキリスト教を広めようとしたかを概観する。
著書リンク:https://www.h-up.com/books/isbn978-4-588-32606-6.html

2022年2月26日(土)午後2-4時「科学史学校」のご案内

2021年度(第34期) 「科学史学校」は、すべてZoomのオンライン開催となります。事前申込(無料)で、会員以外のどなたでもご参加いただけます。以下のGoogleフォームから参加申し込みをしていただくと、メールで前々日に、ZoomのミーティングIDとパスコードが送られてきます。

⭐︎2月の科学史学校の参加申し込みはこちら

https://docs.google.com/forms/d/1IvRauQ8tKBqjwQVVMPPi_8LbxRoqvjHrvlSCucEiK_0/edit

2022年2月26日(土)   午後2-4時 坂井めぐみ 会員(立命館大学)

「脊髄損傷医療と戦争:日清戦争から第二次世界大戦まで」

脊髄損傷は不治の外傷である。初期治療と療養が脊髄損傷者を生かしてきた。歴史を遡ると、脊髄損傷医療は戦争と密接に結びついていることがわかる。わが国で脊髄損傷者は、日清戦争で負傷した「脊髄銃創」として陸軍省の報告書に初めて登場した。その後、陸軍病院および傷痍軍人療養所において脊髄損傷医療が形作られていく。本報告では、整形外科学の黎明期と整形外科医、軍陣医療と整形外科の関係に注目し、脊髄損傷医療の基礎がどのように確立されたのかを検討する。

2021年12月4日(土)「科学史学校」のご案内

2021年度(第34期) 「科学史学校」は、すべてZoomのオンライン開催となり、事前申込(無料)で、会員以外のどなたでもご参加いただけます。以下のGoogleフォームから参加申し込みをしていただくと、メールで前々日に、ZoomのミーティングIDとパスコードが送られてきます。

⭐︎12月に科学史学校の申し込みはこちら→https://forms.gle/boEH6DXwVeQe7btR7

2021年12月4日(土)  午後2-4時 斎藤 憲 会員(大阪府立大学名誉教授)
「証明の発明と発展:ギリシャの数学の創始、発展から衰退まで」
ギリシャ数学なしに現代数学はありえません。ユークリッド『原論』は「証明」という概念を確立した歴史上最も重要な数学書です。アルキメデスとアポロニオスの高度な成果は、17世紀に微積分学と解析幾何(座標による幾何学)の基礎となりました。一方、ピュタゴラスが数学とは無関係なことは哲学史の常識です。誤った思い込みは根強いものがあります。近年の研究成果も交えて、ギリシャ数学の全体像をお届けします。

2021年10月23日(土)科学史学校のご案内

2021年度(第34期) 「科学史学校」は、すべてZoomのオンライン開催となり、事前申込(無料)で、会員以外のどなたでもご参加いただけます。以下のGoogleフォームから参加申し込みをしていただくと、メールで前々日に、ZoomのミーティングIDとパスコードが送られてきます。

⭐︎10月の科学史学校の申し込みはこちら
参加申込先URL:https://forms.gle/gCZMnqsa5NSg73D57

2021年10月23日(土)   午後2-4時 伊藤 憲二 会員 (総合研究大学院大学)
「仁科芳雄と戦時核研究:マンハッタン計画史観を超えて」

仁科芳雄が日本陸軍から支援をうけて核エネルギーの研究をしたことはよく知られている。この研究は「日本版マンハッタン計画」とみなされ、その枠組みのなかで論じられることが多い。しかし、このような見方によって、日本のこの時期の核研究をとらえるのには大きな問題がある。本講演では、最新の資料と最近の伝記研究に基づいて仁科芳雄の戦時核研究を描き直すことを試みる。

2021年6月26日(土)「科学史学校」のご案内

2021年度(第34期) 「科学史学校」は、すべてzoomのオンライン開催となります。事前申込(無料)で、会員以外のどなたでもご参加いただけます。以下のGoogleフォームから参加申し込みをしていただくと、メールで前々日に、zoomのミーティングIDとパスコードが送られてきます。

⭐︎6月の科学史学校の申し込みはこちら
参加申込先URL:https://forms.gle/AFUnY97JhvNj6Xku8

2021年6月26日(土)   午後2-4時 栃内文彦 会員(金沢工業大学)
「地質学者 坪井誠太郎が日本地質学界で果たした役割」
坪井誠太郎は、1920年代から50年代にかけて日本地質学界を主導する立場にあり、優秀な研究者を育てただけでなく、多くの研究者らによる学問的あるいはイデオロギー的な様々な論争・対立を促進した。演者は現在、日本地質学史研究に加え、技術者倫理教育に関する教育研究も行なっている。そこで本講演では、日本地質学界における坪井の影響を、技術者倫理(含む研究者倫理)の観点を踏まえて検討してみたい。