諸研究会:三井三池炭鉱事故と科学・技術史研究

研究会名: 三井三池炭鉱事故と科学・技術史研究会

連絡責任者 : 木本忠昭  tadkimoto
(メール送信をする場合、後ろに@gmail.comをつけてください)

趣旨と概要 :

1963年11月9日三井鉱山三池鉱業所三川抗で起きた、死者458名、一酸化炭素中毒患者839名の事故は、戦後最悪の炭鉱事故・労災事故と言われるが、この事故は1950年台後半から展開された日本「エネルギー革命」の特質を象徴するものでもあり、また、その後の事故原因究明と被害者救済過程は、戦後日本における科学、技術、科学者・技術者、行政の特質を典型的に示すものであった。事故原因の解明には、荒木忍の炭じん説潰しに、中央科学者が動員され、事故原因は結局は曖昧にされ、患者救済も不十分で遅れる。この頃の炭鉱問題は、総労働と総資本の対決でもあったところから本事件は社会史的にも重大な歴史的意味を持ったことは誰も否定しない。また、この日本の歴史転換ともに、近代日本の基盤的な明治以来の主要産業と「工学」体系も大きく転換されている。しかし、この時期の日本技術史・科学史の歴史的変化を日本史の転換に相応させて分析する作業はなお不十分ではなかろうか。

  本事故のco中毒患者と荒木忍の資料は現在、大牟田市立図書館にあるが、とりあえずは、事故原因を巡っての荒木忍や御用学者のなした仕事を資料に基づいて明らかにし、更には、日本鉱山・炭鉱史、事故史、科学行政史、科学・技術者史、工学史等にまで踏み込んで行きたい。

運営と参加:  本問題への関心者は、他地域に分布しているため運営の基本はメーリングによる情報交換会とし、学会年会等の機会に研究討論意見交換会を行います。

      MLの設置については、security等を検討して決定します。当面は、参加希望・情報共有希望(受取りと投稿の両方ともに)は、上記の連絡先にお送りください。

なお、メールによる情報交換であることに鑑み、以下のことに強く配慮してください。

      A.情報投稿する場合ーーデータ等は出典を明示すること。

      B. 投稿された情報を自分の論文で利用される場合ーー

            (1)必ず自分で、当該資料を確認し、

            (2)「三池炭鉱事故研究会より資料示唆」と 明記するとともに、情報提

                 供者の発見提供努力に配慮する、

            (3)その資料の存在場所も、わかる場合は明記する。