12月14日 第18回西日本研究大会

中国支部・市川浩会員より、西日本研究大会のご案内を頂きました。
日時:2014(平成26)年12月14日(日)10:00
場所:広島大学東千田校舎S205教室
前日には生物学史分科会と合同のシンポジウムが開催されるとのことです。
以下、市川会員からのご案内です。

日本科学史学会会員各位
    ようやく秋めいてまいりましたが、みなさまにはお変わりなくお元気にご起居のことと存じます。
    さて、下記要領のとおり、第18回西日本研究大会を開催いたします。
   日時:2014(平成26)年12月14日(日)10:00頃-16:00頃まで.
   場所:広島大学東千田校舎S205教室.※パワー・ポイントなどもご利用いただけます。
   参加費:未定(中国支部会員については無料を予定しております)。
   懇親会:未定ですが、実施する予定です。
   ※開始・終了時刻の詳細、発表時間につきましては、発表の応募が終わりました段階で、プログラムと一緒に改めてお伝え申し上げます。発表時間につきましては、最低でもおひとり20分は確保したいと考えております。
  ※ 研究発表申し込みは2014(平成26)年11月20日(木)12:00までとさせていただきます。発表なさりたい方は、市川(ichikawa@hiroshima-u.ac.jp) までお申し出いただければ幸いです。その折、ご使用になる視聴覚設備などもご明記いただければ幸いです。
  ※なお、今回の第18回西日本研究大会では、その前日にプレ企画として、日本科学史学会生物学史分科会との共催で、以下のようなシンポジウムを公開で開催することといたしました。ご関心をお持ちの方はぜひおいでください。ご来駕をお待ち申しております。
  ※来年度の第19回西日本研究大会は2015(平成27)年11月21日(土)に徳島市内にて開催の予定です。
  では、12月14日、みなさまにお会いできることを楽しみにしております。どうかよろしくお願い申し上げます。
                                                                                            2014年10月9日
                                                               日本科学史学会中国支部幹事   市川 浩
                                                               (広島大学大学院総合科学研究科)
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シンポジウム「放射線の健康影響問題を歴史学の観点から捉え直す」開催趣旨
 東電福島第一原発事故から3年半以上経過した今日、懸念されていた小児甲状腺がんの増大がしだいに明らかに なってきました。環境省の専門家会議でも疫学の専門家が被曝による多発の可能性を指摘し対策の必要性を主張しました。しかし、これまで100ミリ シーベルト以下の被曝では健康影響はないと主張してきた原子力災害専門家グループや放射線安全論の側に立つ専門家たちは、「ス クリーニング効果」や「過剰診断」を理由に、小児甲状腺がんの増大が被曝によるものとは今のところ認めていません。さらに、放射線を避けるため避難生活を 続けることの方がかえって健康被害を大きくすると主張することで汚染地域への帰還促進政策をサポートしています。放射線安全論を基礎にした住民帰還の政府 方針はICRPやIAEA等の国際機関によっても強力に後押しされています。 本シンポジウムは、以上のような放射線安全論や汚染地域への帰還政策の是非という現今の焦眉の問題を吟味する上で欠くことのできない歴史的事実の確認と考 察を行うために企画されたものです。その際、安全論の側に立つ専門家たちが依拠している理論や考え方に対する科学的・方法論的検討に止まらず、低 線量被ばくに関する科学的不確実性や社会的価値の多様性、特に被害者の権利という観点からも検討がなされるべきでしょう。また、本シンポジウムのシンポジ ストの多くは科学史家です。科学の問題を歴史学の観点から改めて検討することは、安全論、危険論を問わずこれまで「純粋科学」の問題とされてきた放射線被 ばくの評価と対策を、それに固有な歴史的文脈に即して論じるという新たな手法をもたらすかも知れません。そのためには、科学者と科学史家の協働も必要で す。本シンポジウムがそのような新たな研究手法の出発点となることを期待するとともに、学術的なシンポジウムではありますが、研究者や教員に限らず、この問題に関心を寄せる多くの市民や学生の参加も呼びかけたいと考えます。
タイトル: 放射線の健康影響問題を歴史学の観点から捉え直す
日時: 12月13日(土) 13時30分~17時(13時開場)
場所: 広島大学東千田校舎S205教室
主催: 第18回日本科学史学会西日本大会(日本科学史学会生物学史分科会、広島大学大学院総合科学研究科「資源・エネルギー問題の総合科学的研究」プロジェクト、同「リスクの総合科学的研究」プロジェクトとの共催)
司会 藤岡毅(同志社大学) 「シンポジウム開催趣旨」
講演者
 山内知也(神戸大学) 「小児甲状腺がん検査結果を推定被曝線量よりも重視する必要性について ~チェルノブイリの経験と福島の状況から~」
高橋博子(広島市立大学) 「米原子力委員会生物医学部の放射線人体影響研究について」
樋口敏広(京都大学) 「国際放射線防護体制の形成:一般の人々の被ばくをめぐる『知の交渉』」
コメンテーター  沢田昭二(名古屋大学名誉教授)、中原聖乃(中京大学)
質疑応答・討論
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