第182回日本学術会議総会及び記者会見(4月22日)に関する報告

                        2021年4月23日

                         日本学術会議幹事会

 2021年4月21日及び22日に、第182回日本学術会議総会が開催されました。4月22日には、総会にて承認された声明「日本学術会議会員任命問題の解決を求めます」及び「日本学術会議のより良い役割に向けて」を、井上信治科学技術政策担当大臣に提出するとともに懇談いたしました。その後、記者会見を行いました。ついては、学協会の皆様に記者会見資料をお送りするとともに、以下のとおりご報告いたします。

(1)第182回日本学術会議総会について

 2021年4月21日及び22日、第182回総会を開催いたしました。新型コロナウイルス感染症の感染状況に鑑み、学術会議庁舎だけでなく、オンラインでも会員に参加いただき、精力的な議論による修正を経て、声明「日本学術会議会員任命問題の解決を求めます」及び「日本学術会議のより良い役割発揮に向けて」が承認されました。

 特に「日本学術会議のより良い役割発揮に向けて」については、昨年来、会員、連携会員、学協会の皆様には、アンケートや意見交換などを通じて御協力いただきましたことに、心より御礼申し上げます。本件については具体化に向けさらに継続して検討を進めて参ります。引き続きご支援、ご協力のほどお願い致します。

〇声明「日本学術会議会員任命問題の解決を求めます」http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-25-s182-1.pdf

〇日本学術会議のより良い役割発揮に向けて  http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-25-s182-2.pdf 

(2)井上大臣への手交、記者会見について

 2021年4月22日、声明「日本学術会議会員任命問題の解決を求めます」及び「日本学術会議のより良い役割発揮に向けて」を井上大臣に手交するとともに、記者会見にて説明を行いました。記者会見で配布いたしました資料は、日本学術会議のホームページに掲載しております。

           記者会見冒頭の梶田隆章会長の挨拶

 今回の総会において、声明「日本学術会議会員任命問題の解決を求めます」、及び「日本学術会議のより良い役割発揮に向けて」の2件の提案について、承認いただき、先ほど井上大臣にもお届けしてまいりました。

 声明「日本学術会議会員任命問題の解決を求めます」については、日本学術会議会則に基づく「声明」として発出するもので、6人の任命と任命しない理由を求めています。

 「日本学術会議のより良い役割発揮に向けて」については、昨日及び本日の総会での御議論を踏まえ、特殊法人に関する記載を修正いたしました。昨日、今日と会員の皆様からいろいろとご意見を伺いましたが、皆様の想いとしては、日本と世界の人々が新型コロナウイルス感染症により多大なる困難に直面する中、日本学術会議が切実な課題に取り組みながらも、学術会議のあり方についての審議にも取り組まざるを得なかったことについて、会員は、たいへん忸怩たる思いを抱いています。しかし、日本の社会と学術の未来にとっての重要性に鑑み、誠心誠意議論を深めてこうして2つの文書として結実しました。 

 今後、私たちは引き続き日本学術会議の改革に取り組みつつ、日本の国民と世界の市民への責務に応えて、重要課題の審議に積極的に取り組んで行きたいと考えております。